サコダ小水力設計は、小水力発電コンサルタントとしてエコで自然に優しい小水力発電への関心が高まる中、導入に際しての技術検討や複雑な法規制のしくみなどに戸惑い、足踏みされている方々からのご依頼に応じて、小水力導入に際しての基本設計や事業性評価を行い、最適な小水力発電施設導入のご提案を致します。FIT制度もいつまで続くのか分りません。事業者は決断する時です。
サコダ小水力設計は、小水力発電コンサルタントとしてエコで自然に優しい小水力発電への関心が高まる中、導入に際しての技術検討や複雑な法規制のしくみなどに戸惑い、足踏みされている方々からのご依頼に応じて、小水力導入に際しての基本設計や事業性評価を行い、最適な小水力発電施設導入のご提案を致します。FIT制度もいつまで続くのか分りません。事業者は決断する時です。
沈砂池計画堆砂量について
流れ込み式水力発電所の沈砂池の計画堆砂容量についての基準はありません。
これは当該流れ込み式発電所の取水方式、管理方法、取水量や流域面積、流域の地形・地質などの状況により変化するため、一定の基準を設けることは困難であるとしたものと推察されます。
よって、弊社初期設計では最大使用水量の50~100倍程度に設定していました。
現在弊社では過去に設計し稼働している小水力発電所の状況から堆砂容量の妥当性判断しています。
取水方式とは「チロル取水方式」か「側方取水方式」です。
土砂流入に対しては側方取水が多少有利でしょう。しかし、土石流に対しては少し不利ですので大差なしと見ます。
管理方法とは「△遠隔監視・遠隔操作」か「〇日常巡視点検・現地操作」です。
遠隔監視は突発的な土石流などの水害に対して日々働いている方が即応できるかどうかのタイムラグがあり△ですね。
日常巡視頻度は1週間に1回程度でしょう。
流域の地形・地質とは、砂防指定の有無や急傾斜地や崩壊地の有無、植生などで、土砂流入リスクを判断します。
取水地点より上流に砂防指定があり急傾斜地や崩壊地もある場合はリスク大の×評価であり通常は選定しません。
砂防指定がされていない場合や急傾斜地や崩壊地も無い場合でも△評価です。
しかし、取水地点周辺に樹齢20年程度以上の樹木が自生していれば土砂災害リスクは相当低いと見なし、〇評価にします。
取水量は当該地点の流況と流域面積より決定された実績値です。
堆砂容量は設計図より算出しています。
容量比とは堆砂容量/取水量です。
以下、整理しました。
地点 取水方式 管理方法 地形地質 取水量 堆砂容量 容量比
A チロル 〇巡視 △ 0.100 6 60
B チロル 〇巡視 △ 0.300 15 50
C 側方 〇巡視 〇 0.239 12 50
D チロル △遠隔 △ 0.160 15 94
E チロル △遠隔 △ 0.208 15 72
結論として見えることは、条件が良ければ容量比50程度以上、悪ければ容量比100程度以上で設計すべしと言うことです。
単純に言うと使用水量1.0tだと50から100m3の堆砂容量です。
なお、沈砂池は巡視点検等により常に堆砂状況を把握し、必要に応じて排砂ゲートにより掃流(フラッシング)する必要がありますね。