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水撃圧についてPickup

 水撃圧って初歩的なことなので話題にしていませんでしたが、一般の方達には理解が少ないってことで、補足しますね。

 「水撃圧」とは文字通り、水の勢いにより撃的な圧力が発生することです。

 日常生活にも存在していますが、意識できません。
 それは上水道管路です。
 上水道は自然流下でご家庭の水道栓まで一定の水圧をもつて供給されています。
 水道栓を開けると勢いよく水が出ますね。
 子供の頃、公園で蛇口が上を向ける蛇口かあるとどんだけ高く上がるか遊んだものです。 上がった高さが水圧です。
 その水道栓を閉じると、閉じる速度に応じて水量が無くなります。
 閉じた子供には水道管の苦情・悲鳴は聞こえません。
 多分「急に閉めんといてや」って言ったのでは。
 何でかと言うと、「水撃圧」により水道管の内圧が上昇して負荷が掛かったからです。
 庭などのビニールホースが屈曲してりして水が止まるとホースが膨張してパンパンになるでしょう。
 これは内圧が上昇したのをある程度ビニール管で吸収したからです。
 例え話でイメージができたでしょうか。

 ここからは水力発電の「水撃圧」の話です。

 水力発電の水撃圧は何らかの事故で水車に停止信号が入り停止操作を行う際に発生します。
 いままでフル発電していた水車がいきなり止まれと指令されると水量を絞る操作に入ります。フランシス水車ではガイドベーン、ぺルトン水車ではニードルバルブを閉めていきます。
 この時に閉める速度が急だと「急閉鎖」と言い、緩やかだと「緩閉鎖」と言います。
 この時に重要なのは「圧力波の伝搬速度」です。
 ここに関わるのが水圧管の材質です。

 水圧管の材質が固い鉄管であれば伝搬速度は速くなり「急閉鎖」になるかもしれません。
 この場合には伝搬速度が遅くなるように水車閉塞時間を調整する必要がありますが、適応できないこともあります。
 一方、水圧管の材質が軟らかいポリエチレン管は内圧を吸収してくれて伝搬速度が遅くなることで水撃圧が抑えられます。
 ここまで、水撃圧の概念です。
 次回、計算方法についてです。

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