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河川維持流量の設定と事業性の変化Pickup

 河川維持流量の設定は水力発電計画の事業性に及ぼす非常に重要なポイントですね。
 事業者の皆さまはあまり認識されていない気がします。

 河川維持流量は環境保全等のためには必須だと考えていますが、一方維持流量を設定した場合、事業性がガタ落ちとなり実現性が遠退くものになりますね。
 出来るだけ設定対象外の地点を選定しましょう。
 ではどのような地点が設定対象外となるのかをおさらいしましょう。

 対象となるのは、
 1.河川等級が普通河川
 2.自然公園外
 3.砂防ダムの設置により魚類の遡上等が見なされない河川

 となりますが、具体的には監督官庁との協議によります。

 では、河川維持流量の設定が要らない場合と必要である地点の事業性についてスタディーしましょう。
 
 スタンダートな小水力として、200kW未満で有効落差100m、水圧管路長1km、流域面積5km2程度と仮定し、河川維持流量の設定が必要な場合とではない場合のC/Vをシミュレーションします。(イニシャルコスト3.7億円程度)
 流況データは日本海側の良好なものを使用していますので、各地点の流況により変化します。

 河川維持流量を設定しない場合のC/V=0.58
 同上設定する場合の      C/V=0.66

 となります。
 C/Vが0.1程度変化すると税前IRRは2パーセント程度変化するので、いかに維持流量の設定可否が重要なのかが分かります。

 事業者様は出来るだけ維持流量の設定が不要な地点を発掘して下さい。

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