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概略机上検討における工事費算定のキモPickup

 概略机上検討は地形図を見て落差効率や流域面積、地点の流況特性や河川等級・自然公園の種別などを「頭脳」のコンピューターにて判断し、有望そうな地点はシミュレーションした上で可能性があると判断すれば、本格的に試算します。
 大変骨の折れる仕事ですね。
 有望1地点を発掘するには数地点のシミュレーションが必要です。

 さて、有望そうな地点がありました。
 次の段階はその地点の発電量がどれくらい見込めるのか?
 これは前回述べた「流況の推定方法」を基に推定しますので省略します。

 次に建設工事費の推定ですね。
 概略検討段階では設計図は無く工事数量も把握出来ないため、弊社ではNEFの工事費算定基準発電計画Ⅱにて算定しています。
 このレベルは素人さんでも対応可能ですね。ちょいと知識が必要ですが。。
 
 「発電計画Ⅱ」は統計手法を活用したデータベース的なものです。
 これを参考にして良い部分と積み上げ積算した方がより正確な部分があります。 それは、「水圧管路工事費」の部分です。
 
 そもそもNEFのデータベースには小水力特有の「埋設水圧管路」はありません。
 なので、弊社では積み上げることにしています。
 大事なファクターは、道路なのか?道路であれば舗装復旧しないといけないのか?あるいは土被りは凍結深度から最適な深さなのか? 土質は?岩盤?
 これらの条件を入力して工事費を積み上げています。

 小水力における水圧管路工事費の全体工事費に占める割合は高く、この部分の精度を高めることにより、より正確な事業性が評価できます。

 次回は「電気工事費」についてです。

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