サコダ小水力設計は、小水力発電コンサルタントとしてエコで自然に優しい小水力発電への関心が高まる中、導入に際しての技術検討や複雑な法規制のしくみなどに戸惑い、足踏みされている方々からのご依頼に応じて、小水力導入に際しての基本設計や事業性評価を行い、最適な小水力発電施設導入のご提案を致します。FIT制度もいつまで続くのか分りません。事業者は決断する時です。
来週に開所式が予定されていましたが、取水地点の降雪への影響などあり先日視察してきました。
取水地点の標高が1200mくらいなので積雪などにより取水地点が視察出来ない可能性もあり前倒しして視察させて頂きました。
工事途中に1回は視察しましたが、完成してからは見ていません。
取水地点の写真をご覧ください。
これが最大出力200kW、最大使用水量0.165m3/sの取水工だとは。
設計者本人も感動しましたがギリギリ想定内の俯瞰でした。
チロル取水の幅は9mです。
右岸の止水壁含めて幅約30mになりますので、本当に立派過ぎる取水工ですね。
また、取水工直下の沈砂池(ヘッドタンク兼用)の容量は数倍にしています。
実はこの地点の設計は通常に比べるとわざと過大設計にしているのです。
何故かと言うと、前述の取水標高が1200mと非常に高いため厳冬期の取水工の凍結やメンテナンス(積雪で緊急対応が出来ないなど)不具合が予想されたためです。
そこで、コストは掛かっても万全な対策を取ることにしました。
前述のチロル取水幅は通常の倍にしています。
凍結しても大丈夫だと想定しています。
また、チロルスクリーンは改良型を設置して取水効率は物凄くUPしています。
さらに、多分(少なくとも関電には無いです)ですが日本初の秘密兵器(放水銃)も配置しています。
これらはコストUPに繋がるものでしたが、事業主の「(株)アドバンス」様の強い要望があり、実現されています。
この会社は肝の据わった大した会社ですね。
従前から太陽光発電も手掛けておられ供給先のお客様第一主義とのことで、「半端ない」企業です。
この企業にはこれからの小水力も是非担って頂きたい想いです。
発電所は鉄筋コンクリート造にしました。
標高は約1000mなので積雪は2~3m想定していますが、この構造なら問題ないです。
敷地が少ないため、上下流にフロア段差のある長方形のボックスカルバート構造の建屋にしました。
外装には事業責任者様の意匠が反映されており、環境にマッチングして非常に美しいです。一戸建ての住居だと誤解されるかも知れませんね。(笑)
開所式への出席は致しませんが、「西俣沢小水力」のご発展をお祈りしています。